産学公連携センターは、法人の産学公連携活動について多方面から支援を行い、開かれた高等教育機関としての社会への貢献や新たな価値の創造、多様な主体と連携した研究活動の活性化を図ることなどを使命としています。
これまで、2大学1高専の外部資金の獲得に向けた取組の推進や、知的財産の有効・適切な管理・活用による技術移転活動の積極的な推進などを進めてまいりました。その結果、2022年度の法人全体の外部資金獲得額は、法人化後過去最高額となった2021年度を上回り、15億円を超える見込みとなっています。今後も取組を継続することで、よい流れを維持していきたいと考えています。
また、法人における産学公連携に関する大きなトピックとして、2023年4月に都立大日野キャンパスに新棟が竣工し、その1階部分に産学公連携スペースTMU Innovation Hubが設置され、本年10月から運用開始であることをあげたいと思います。この中には、起業を目指す個人や団体等も入居対象となるインキュベーションルームや、スタートアップの創出に資する機器を有する研究機器共用センター等が設置される予定となっており、昨今の潮流をとらえた取組も進めてまいります。特に、スタートアップの取組は、東京都だけでなく国全体で推進の機運が高まっており、本法人のベンチャー設立の動きを加速する必要を感じています。これまでの研究開発を主体とした大学発ベンチャーに加えて、アイデア主体の軽いステップでベンチャー設立につなげる動きも摸索していきたいと考えています。
今後、社会の変容が加速する中、法人が社会から求められる多様な役割を果たせるよう、教育・研究資源を十分に活用し、法人全体の産学公連携活動の一層の推進に努めてまいりますので、ご協力をいただきますようよろしくお願いします。
2023年5月
産学公連携センター長
堀田貴嗣